在タイ日本人向け:GWS2026で注目のタイ料理×健康
「Thai Food, Good Health」でタイ料理が世界のウェルネスフードへ――GWS 2026プーケットの最新トレンド
タイ厚生省の「กรมการแพทย์แผนไทยและการแพทย์ทางเลือก(タイ伝統・代替医療局)」が、“Thai Food, Good Health”というコンセプトで、タイ料理を世界のウェルネス市場に本格展開しようと動き出しています。
2026年にプーケットで開催されるGlobal Wellness Summit 2026(GWS 2026)では、このコンセプトが4つのハイライト展示のひとつに選ばれ、ヘルシー志向のフード&ビューティ好きにはかなり気になる内容になりそうです。ここでは、発表内容をもとに、タイの「健康的な食」とウェルネスビジネスの最新動向をまとめます。
“Thai Food, Good Health”とは?タイ料理×健康の新しいコンセプト
“Thai Food, Good Health”は、タイ料理のおいしさに「健康価値」をしっかり乗せていくことを目指したコンセプトです。タイ伝統・代替医療局のドクターであるดร.นพ.พงศธร พอกเพิ่มดี氏は、世界的な健康トレンドにフィットする形で、タイ料理を「おいしいだけじゃなく、健康に配慮した食」として打ち出していく方針を語っています。
この取り組みは、タイのソフトパワーを高める戦略の一部でもあります。タイ各地の農産物やハーブ、スパイスなどの多様な素材、個性豊かなレシピ、そして長年受け継がれてきたタイの知恵を活かしながら、
・コミュニティレベルの素材や産品の価値向上
・健康志向のメニュー開発
・Functional Foodなどの新しいプロダクトづくり
・ウェルネス関連ビジネスへの展開
といった流れで、フードからウェルネス産業までをつなぐバリューチェーンをつくることが狙われています。
この「川上から川下まで」を意識したアプローチによって、農家、生産者、加工メーカー、飲食店、ウェルネス事業者、そして海外マーケットまで、タイのフードチェーン全体に新しいビジネスチャンスを生み出そうとしているのが特徴です。
GWS 2026プーケットでの“Thai Food, Good Health”展示の内容
2026年にプーケットで開催されるGlobal Wellness Summit 2026(GWS 2026)では、“Thai Food, Good Health”が、全体の中でも特に注目される4つのExhibition Experiences(ニトラシカン・ハイライト)のひとつに選ばれています。これは、タイがウェルネス分野で持つポテンシャルを象徴する展示として位置づけられています。
タイ伝統医学の「เช็กธาตุเจ้าเรือน」インタラクティブ体験
会場では、タイ伝統医学の考え方にもとづいた「เช็กธาตุเจ้าเรือน(自分の“体質の主となる元素”をチェックするイメージ)」というインタラクティブ体験が行われる予定です。参加者が自分のธาตุเจ้าเรือนをチェックしながら、それぞれの体質やニーズに合った食事の選び方やライフスタイルを学べるように設計されています。
この体験を通して、来場者は「自分のからだに合うタイ料理」や「自分に合った生活スタイル」を、伝統医学の視点から知るきっかけを得られるようになります。単に料理としてのタイフードを紹介するだけでなく、ウェルネスやセルフケアと結びついた“食の体験”として見せていくのがポイントです。
こうした展示によって、タイは「ウェルネスのデスティネーション」としての魅力を世界に伝え、健康志向の旅行者やビジネス関係者にアピールしていくことを目指しています。
ヘルシーイーティング市場とタイのチャンス
タイが“Thai Food, Good Health”を強く打ち出す背景には、世界とタイ国内の「Healthy Eating, Nutrition & Weight Loss」市場が急成長していることがあります。ดร.นพ.พงศธร氏がGlobal Wellness Institute(GWI)のデータとして紹介している数字は、とてもインパクトがあります。
まず、2022年のタイ国内のHealthy Eating, Nutrition & Weight Loss市場は、約89.2億ドル(8.92 พันล้านดอลลาร์สหรัฐ)に達しています。そのうち、ヘルシー表示のある食品・飲料(Healthy-Labeled Foods & Beverages)が約58.2億ドル(5.82 พันล้านดอลลาร์สหรัฐ)を占めていて、「健康を意識して商品を選ぶ」消費行動が、すでに大きな市場を作っていることがわかります。
一方で、2024年の世界全体の市場規模は1.148兆ドル(1.148 ล้านล้านดอลลาร์สหรัฐ)とされており、2024〜2029年の平均成長率は7.1%と見込まれています。この成長率は、タイにとってもかなり大きなビジネスチャンスであり、健康志向のフードやFunctional Food分野で、世界市場に向けてプロダクトを開発・展開していく絶好のタイミングといえます。
タイはもともと、
・バラエティ豊かなローカル食材やハーブ
・スパイシーからマイルドまで幅広い味のバリエーション
・長く蓄積されてきた“食と健康”にまつわるタイの知恵
といった強みを持っています。これらを活かして「健康に配慮したタイ料理」を開発・発信することで、単に料理の新メニューを増やすだけでなく、地域の生産者やコミュニティの所得向上、フード産業の高付加価値化、ウェルネスツーリズムとの連携など、経済全体への波及も期待されています。
Healthy Food・Functional Food・Nutraceuticalsまで広がる“Thai Food, Good Health”の領域
“Thai Food, Good Health”は、レストランで提供されるタイ料理だけにとどまりません。発表では、このコンセプトの対象として、
・Healthy Food(健康志向食品)
・Functional Food(機能性をうたう食品)
・Healthy Beverage(ヘルシー飲料)
・โภชนเภสัช(Nutraceuticals)
・すぐ食べられる加工食品・Ready-to-Eat製品
などが幅広く含まれるとされています。これにより、「タイの食」を軸にしながらも、サプリメント的な位置づけの商品や、ライフスタイルに取り入れやすい飲料・即食プロダクトまで、さまざまな形で差別化されたタイ発のヘルシープロダクトが生まれる余地が出てきます。
さらに、タイの食品・健康関連産業を後押しするために、タイ食品医薬品局(สำนักงานคณะกรรมการอาหารและยา/อย.)は、Health Claims(健康の訴求表示)に関するガイドラインも整備しています。このガイドラインは、
・製品の健康上の利点を、エビデンスに基づいて適切に伝えることを支援する
・消費者の安全を守るルールを明確にする
・国際市場での競争力を高める
といった役割を持ち、企業が安心して健康価値をアピールできるようにしながら、消費者保護とのバランスを取る仕組みになっています。
ดร.นพ.พงศธร氏は、“Thai Food, Good Health”を推進することによって、国民一人ひとりの「健康的な食習慣・ライフスタイル」を促すだけでなく、
・原材料の生産
・健康志向食品の開発
・タイの知恵を活かしたイノベーションやプロダクト
・ヘルスケアサービスやウェルネスサービス
へとつながる新しいValue Chainを作り出したいと述べています。これにより、タイ経済全体の付加価値を高め、タイをウェルネス分野の世界的な目的地として、持続的にポジションアップしていくことが大きなゴールになっています。
まとめ
“Thai Food, Good Health”は、タイ料理を「おいしい&ヘルシー」なウェルネスフードとして世界に発信していくための、かなり本格的な国家プロジェクト的コンセプトです。GWS 2026プーケットでのハイライト展示や、「เช็กธาตุเจ้าเรือน」の体験型コンテンツを通じて、タイは伝統医学や食文化を組み合わせた独自のウェルネスを世界にアピールしようとしています。
急成長するHealthy Eating市場の中で、タイは豊かな食材と文化、そしてタイらしい“食と健康”の知恵を強みとして、新しいFunctional FoodやHealthy Beverage、Nutraceuticalsなどを展開していく可能性を秘めています。健康志向の食を楽しみたい人にとっても、ウェルネスビジネスに興味がある人にとっても、今後の動きから目が離せないテーマです。
よくある質問(FAQ)
Q1. “Thai Food, Good Health”の狙いは何ですか?
A1. タイ料理の強みであるおいしさや多様な食材、タイ伝統の知恵を活かしながら、「健康に配慮した食」として世界のトレンドに合わせていくことが狙いです。同時に、タイのソフトパワーを高め、健康志向食品やウェルネスビジネスの新しいValue Chainをつくることも目標とされています。
Q2. GWS 2026プーケットで予定されている“Thai Food, Good Health”の展示内容は?
A2. “Thai Food, Good Health”は、Global Wellness Summit 2026で4つの主要展示のひとつに選ばれています。タイ伝統医学にもとづいた「เช็กธาตุเจ้าเรือน」のインタラクティブ体験を通じて、来場者が自分の体質やニーズに合った食事とライフスタイルの選び方を学べる内容が予定されています。
Q3. Healthy Eating市場におけるタイの現在の規模はどのくらいですか?
A3. Global Wellness Instituteのデータによると、2022年のタイのHealthy Eating, Nutrition & Weight Loss市場は約89.2億ドルで、そのうち約58.2億ドルがヘルシー表示のある食品・飲料となっています。世界市場全体は2024年時点で1.148兆ドル規模とされ、2024〜2029年にかけて年平均7.1%の成長が見込まれています。
Q4. “Thai Food, Good Health”で対象となるプロダクトの例は?
A4. タイ料理を提供する一般的なレストランだけでなく、Healthy Food、Functional Food、Healthy Beverage、โภชนเภสัช(Nutraceuticals)、そして健康志向の即食・加工食品などが対象に含まれています。これらを通して、タイ発のヘルシーな商品ラインアップを広げていく構想です。
Q5. タイ食品医薬品局(อย.)はこの取り組みにどう関わっていますか?
A5. タイ食品医薬品局(อย.)は、製品のHealth Claims(健康の訴求表示)に関するガイドラインを策定し、事業者がエビデンスにもとづいて健康効果を伝えられるよう支援しています。同時に、消費者の安全を守りつつ、タイのヘルシー食品が国際市場で競争力を持てるよう、制度面から後押しをしています。
参照元:กรุงเทพ เอ็กซิบิชั่น
お問い合わせのお申し込みはこちら
医療機関への問い合わせ
- ご希望の医療機関への問い合わせを取り次ぎ(代行)致します。
- 問い合わせ回数は医療機関1箇所への問い合わせ1回あたり(1往復)となります。