タイで気になる「ตะคริว(足のつり)」に、中医トゥイナという選択肢
夜中にふくらはぎがギュッと固まるように痛くなって、思わず飛び起きたことがある人、多いはず。タイでも「ตะคริว(タクリーウ)」と呼ばれる足のつりは、身近だけどつらい症状ですよね。
中医学では、この「ตะคริว」の起こり方を独自の視点でとらえ、トゥイナ(中医式の手技療法)でケアしていく方法があります。
「ตะคริว(足のつり)」を中医学ではどう見る?
「ตะคริว」とは、筋肉が急にギュッと縮んで強く痛み、しばらく動かせなくなる状態のこと。特に起こりやすいのは、ふくらはぎ、足先、太ももで、人によっては夜中に起こって目が覚めてしまうこともあります。
中医学では、こうした「ตะคริว」は大きく二つのパターンで考えられます。ひとつは「風」と「冷え」が体内に入り込み、流れをせき止めてしまうタイプ。気血の巡りが悪くなることで、筋肉が急に収縮するととらえます。もうひとつは「肝の血」が足りず、筋や腱にうまく栄養が届いていないタイプ。十分に潤されていない筋肉や腱は、ちょっとしたきっかけで急にこわばりやすくなる、という考え方です。
同じ「足のつり」でも、冷えが関わっていそうなのか、血の不足が関わっていそうなのかなど、中医学ならではの見立てでアプローチが変わっていきます。
トゥイナで「ตะคริว」をケアするときのポイント
中医トゥイナ(ทุยหนา)は、医師が行う中医学にもとづいた手技療法で、「ตะคริว」に対しても取り入れられています。目指すのは、気と血の流れを整えながら、こわばった筋肉をやさしくゆるめていくことです。
トゥイナでは、まず滞っていると考えられる気と血の巡りを促します。これにより、縮こまっている筋肉がほぐれやすい状態をつくり、同時に体の通り道である「経絡」を温めていくことで、冷えが影響しにくいバランスをめざします。また、継続してケアを行うことで、「ตะคริว」を繰り返す可能性を減らす一助になるとされています。
よく使われるトゥイナの手技
「ตะคริว」に対するトゥイナでは、強く押さえ込むというよりも、やさしく丁寧にほぐしていく手技が中心になります。具体的には、なでる、もむ、押す、つまむ、そして筋肉をやわらかく伸ばすような手技がよく用いられます。
特に重点を置くのは、実際に「ตะคริว」が起こりやすいふくらはぎのあたり。そこを通る経絡に沿って、重要なポイントを意識しながら、全体の調和をとるように施術していきます。急性の「ตะคริว」が起きた直後は、刺激を強くしすぎないように、ソフトなタッチで行うことがすすめられています。
「ตะคริว」によく使われるツボ
中医学のトゥイナでは、ツボ(経穴)を押さえることも大切な要素です。「ตะคริว」のケアでよく用いられる代表的なツボは次の3つです。
ひとつ目は、承山(BL57)。ふくらはぎの「ตะคริว」に対して使われることが多く、この部分をゆるめることで、脚全体の緊張を和らげる助けになるとされています。
ふたつ目は、陽陵泉(GB34)。ここは「腱や筋」をケアするツボとして知られ、筋や腱をしなやかに保つ方向で働きかけていきます。
三つ目は、三陰交(SP6)。気と血のバランスを整えるツボとされていて、全身の巡りの調和を意識したケアに取り入れられます。
これらのツボを中心に、ふくらはぎの筋肉やその周辺を、なでる・もむ・押す・伸ばすといった手技で総合的にケアしていくのが特徴です。
いつトゥイナを受ける?セルフケアと組み合わせるコツ
「ตะคริว」が急に起きたときには、トゥイナをその場で行うこともあります。その場合は、特にやさしいタッチで、いきなり強く押したり、無理に伸ばしたりしないようにするのがポイントです。痛みやこわばりの様子を見ながら、少しずつ筋肉をゆるめていきます。
一方で、「ตะคริว」が何度も繰り返し起こる人には、定期的なケアがすすめられています。目安としては、週に1〜2回ほど、トゥイナを継続して受けていくスタイルです。回数を重ねることで、気と血の巡りや、筋・腱の状態を整えることをねらいます。
あわせて、日常のセルフケアも大切にされています。具体的には、まず水分をしっかりとること。体を冷やしすぎないようにして、適度なあたたかさを保つこと。ミネラルを含む食事を意識すること。そして、強い冷風などに長時間あたりすぎないようにすることがポイントとして挙げられています。こうした生活面のケアとトゥイナを組み合わせることで、「ตะคริว」に悩まされにくい状態を目指していきます。
まとめ
タイでよく耳にする「ตะคริว(足のつり)」は、ふくらはぎや足先、太ももに突然起こる強い痛みと筋肉のこわばりのこと。中医学では、「風と冷えによる巡りの滞り」や「肝の血の不足による筋・腱の栄養不足」といった視点からとらえ、トゥイナで気血の巡りを促しながら、こわばった筋肉をやさしくゆるめていきます。
承山(BL57)、陽陵泉(GB34)、三陰交(SP6)といったツボや、なでる・もむ・押す・つまむ・伸ばすといった手技を組み合わせることで、急な「ตะคริว」への対応だけでなく、繰り返し起こる「ตะคริว」を減らしていくサポートも期待されています。
十分な水分、体を冷やしすぎない工夫、ミネラルを意識した食事、強い冷風を避けるといったセルフケアもあわせて続けることで、より心地よい脚のコンディションづくりにつなげていけそうです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「ตะคริว」とはどんな症状ですか?
A1. 「ตะคริว」は、筋肉が急に強く縮んでしまい、痛みを伴って一時的に動かせなくなる状態を指します。ふくらはぎや足先、太ももに起こりやすく、夜中に痛みで目が覚めてしまう人もいます。
Q2. 中医学では「ตะคริว」の原因をどう考えますか?
A2. 中医学では主に二つのパターンで説明されます。ひとつは「風」と「冷え」が体に入り込み、気血の巡りをさまたげて筋肉を収縮させるパターン。もうひとつは「肝の血」が足りず、筋や腱に十分な栄養が行き届かずに、急なこわばりが起きるパターンです。
Q3. トゥイナは「ตะคริว」にどう役立ちますか?
A3. トゥイナは、気と血の流れを促し、こわばっている筋肉をやさしくゆるめることを目指す中医学の手技療法です。経絡を温めてバランスを整えることで、「ตะคริว」のつらさをやわらげたり、繰り返し起こる可能性を減らすサポートになるとされています。
Q4. 「ตะคริว」が出たとき、トゥイナはいつ行うのがよいですか?
A4. 急に「ตะคริว」が起きた場合は、その場でトゥイナを行うこともありますが、刺激はできるだけやさしくすることが大切です。また、頻繁に「ตะคริว」が起こる人には、週1〜2回ほど継続的にトゥイナを受ける方法がすすめられています。
Q5. 「ตะคริว」を予防するために、自分でできることはありますか?
A5. 水分をしっかりとること、体を冷やしすぎないようにしてあたたかさを保つこと、ミネラルを含む食事を意識すること、強い冷風に長くあたりすぎないようにすることが挙げられています。こうしたセルフケアとトゥイナを組み合わせることで、「ตะคริว」の出にくい状態を目指すことができます。
参照元:คลินิกการแพทย์แผนจีนหัวเฉียว
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